明徳二年(一三九一)創建
六三〇余年の歴史をもつ浄土真宗のお寺です
明徳2年(1391)創建
630余年の歴史をもつ浄土真宗のお寺です
今月は1990年代にテレビ「料理の鉄人」で活躍され、日本における中華料理の大衆化に尽力された陳建一さん(1956―2023)の言葉です。
ものごとが生じている事実について、「結果から原因」へとその必然性を見ていく、これが仏教のまなざしです。たとえば花と種の関係でいうと、「花(結果)が咲いているところに必ず種(原因)がある」と言うことはできます。逆に、「種(原因)があるところに必ず花(結果)が咲く」という「原因から結果」では必然性を語ることはできません。たとえ種(因)があっても、太陽の光や水の不足などによって、必ず花(果)が咲くとは限らないからです。このような因果関係は、私たちのいのちも同じです。今こうして「私」という結果が生じているのは、必ず原因があるということです。両親をご縁に生まれ、様々な支えによって私のいのちは生かされています。そうした私のいのちをあらしめているものを「恩」というのでありましょう。なるほど、「恩」という漢字は「因」の下に「心」があります。つまり、私という結果を支えてくださっている原因に心を寄せていく、その気づきの中で開かれる世界が「恩」であると、とても仏教的な言葉だと思います。
近頃は食事の前に手を合わせて「いただきます」「ごちそうさま」を言わない家庭が増えているようです。私達は多くの「いのち」に支えられながら生かされています。そのことへの懺悔と感謝の思いが食前・食後の挨拶なのではないでしょうか。大人がしていなければ、子供もしません。教育とは、子どもを学習塾で勉強を学ばせるだけではありません。私を支えてくださっている、様々なご縁に目を向けていく「心の教育」も必要です。その意味で、陳建一さんの「ご恩を忘れちゃいけないんだよ。これが教育です」という言葉はとても大切だと思います。
合掌
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第30世住職 四夷 法顕
1985年生まれ
信行寺住職
相愛大学非常勤講師
毎日文化センター講師
浄土真宗本願寺派宗学院研究員
本願寺派布教使
文学博士
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